座椅子とは
~ What is a Zaisu? ~
座椅子とは、日本の畳文化の中で生まれた日本特有の家具です。
床に座る姿勢をより快適にするために考案され、もともとは座布団や座卓と組み合わせて使われていました。
近年では、リクライニング機能や高いクッション性を備えたタイプなど、さまざまな形に進化しています。
座椅子の構造
座椅子は大きく分けて「フレーム」「クッション部」「カバー」の3つの構造でできています。
まず、フレームは座椅子の骨組みにあたる部分で、主にスチールパイプなどの金属で作られています。
背もたれの角度を調整するためのリクライニングギアやヒンジもこの部分に取り付けられており、その中には向陽のギアが使用されています。
高い精度と耐久性を持つ向陽のギアによって、なめらかなリクライニング動作と長期使用に耐える強度が実現されています。
次に、クッション部はウレタンフォームなどのクッション材で構成され、座り心地を左右する重要な要素です。
用途に応じて硬さや厚みが調整され、成形ウレタンが使用されることもあります。
最後に、カバーは見た目と肌触りを決める部分で、布や合成皮革などさまざまな素材が使われます。
取り外し可能なタイプもあり、清潔に保てるよう工夫されています。
これらの要素が組み合わさることで、快適で機能的な座椅子が完成します。
下記では、座椅子がどのように作られているのかその製造工程について詳しくご紹介します。
座椅子の作り方
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01 フレーム制作工程
座椅子の骨組みとなる鉄パイプを、設計に合わせて切ったり曲げたりして形を作ります。 その後、しっかりと溶接でつなぎ合わせ、表面を磨いて塗装します。 こうして、丈夫で長く使える座椅子のフレームが完成します。

02 クッション部制作工程
柔らかさや弾力を決めるウレタンをカットし、シートに合わせて成形します。 座り心地を左右する部分なので、厚みや密度の調整が重要です。

03 カバー制作工程
ファブリックを裁断し、縫製します。 デザインや色、素材によって雰囲気が変わるため、丁寧に仕上げます。
01 フレーム作成
切断~ Cutting ~
通常のギアを使用の場合は板厚1.2のパイプを使用。背の高いフレームの場合は1.6を使用する。
図面に合わせてパイプをカット。
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- 適応パイプ -
曲げ~ Bending ~
通曲げ加工機(パイプベンダー)を使って、図面に沿ってパイプを曲げる。
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曲げ加工の注意点
・「潰れ」「割れ」「シワ」に注意しながら加工する
潰れ

割れ

シワ

ギアの取付と溶接~ Gear welding ~
・ギアの取付
図面に応じてギアを溶接で取り付ける。
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ギア取付の注意点
・パイプフレームには、歪まずに取り付ける
・動作不良の原因となるため、傾斜部は溶接しない
・ギアのロックを解除する場合は、リクライニング面をしっかりと前に倒して解除し、水平に戻す
傾きなし
傾き3°
傾き5°
・パイプフレーム溶接・組立
パイプを溶接しフレームを組立てる。
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フレームの溶接・組立の注意点
注意部分
・座面部分に転倒防止パイプを入れる

転倒防止パイプ
・背もたれ部分に補強パイプを入れる

補強パイプ
研磨・仕上げ~ Grinding & Finishing ~
溶接箇所のはみ出しや不要な部分をThunderなどで除去し、滑らかに仕上げます。
フレーム全体をチェックし、バリ・突起の除去、錆びている箇所がないかを確認します。
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PPバンド~ installation of PP bands ~
クッションの抜け防止のため、PPバンドをフレームに取り付ける。
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・PPバンド巻き方パターン・

座面:横巻き
背面:横巻き

座面:縦と横巻き
背面:横巻き
※高座椅子の場合、底抜け防止のため横と縦の両方にPPバンドを張る